市場という大きなケーキを、賢く切り分けよう――マーケティングの基礎「セグメンテーション」
- 2025年12月30日
- 読了時間: 2分
更新日:2025年12月31日
世の中には、数え切れないほどの人々が暮らしています。もしあなたが新しいサービスを始めるとして、「すべての人を満足させよう」と思ったら、それはとても困難な道のりになるでしょう。なぜなら、人の好みや悩みは千差万別だからです。
そこで必要になるのが、市場を共通のニーズを持つグループごとに切り分ける「セグメンテーション(市場細分化)」という作業です。

「平均点」のサービスは誰の心にも残らない
例えば、あなたが「飲食店」を開くと想像してみてください。「全人類がターゲットです」と言って、ラーメンもステーキもケーキも同じ店で出したらどうなるでしょうか。一見、誰でも入れそうですが、お客さんから見れば「何が売りなのかわからない店」になってしまいます。
マーケティングにおいて「全員」を狙うことは、誰にとっても「そこそこの平均点」で終わってしまうリスクを孕んでいます。市場をあえて切り分けるのは、特定のグループに対して「100点満点」の価値を届けるためなのです。
どうやって市場を切り分ける?
市場を切り分けるための「ナイフ(基準)」には、大きく分けて4つの切り口があります。
地理的な切り口: 住んでいる地域、気候、都会か田舎か。
人の特徴の切り口: 年齢、性別、職業、家族構成など。
心の中の切り口: 性格、趣味、価値観、ライフスタイル(「流行に敏感」か「安定志向」かなど)。
行動の切り口: 買う頻度、使うシーン、何を重視して選ぶか(「安さ」か「品質」か)。
最近では、年齢や性別といった外見的なデータよりも、「どんな価値観を持っているか」という心の中の切り口が、より重要視されるようになっています。
「勝てる土俵」を見極めるために
セグメンテーションは、決して「お客さんを排除する」ためのものではありません。自分たちの限られた時間や予算を、「どこに投入すれば一番喜んでもらえるか」を見極めるための整理整頓です。
市場を細かく見つめることで、「あれ? このグループの悩みには、まだ誰も応えられていないぞ」という、お宝のようなチャンスが見つかることもあります。
自分たちが輝ける場所はどこか。それを探るために市場を観察するプロセスは、マーケティングの中でも特にワクワクする、まさに「沼る」瞬間のひとつです。
次の一歩として: あなたが今日使った「コンビニ」を思い出してみてください。そのコンビニは、どんな人を想定してその場所にお店を出し、どんな人を狙ってお弁当のラインナップを決めているのでしょうか。自分なりに「切り分けの基準」を想像してみるだけで、セグメンテーションの感覚が自然と身についていきますよ。


