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「みんな」に届けようとすると、誰にも届かない?――マーケティングの基礎「ペルソナ」

  • 2025年12月21日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年12月31日

マーケティングの勉強を始めようとすると、最初に出会う不思議な言葉、それが「ペルソナ」です。

ラテン語で「仮面」を意味するこの言葉。マーケティングの世界では、単なるターゲット設定を超えた「たった一人の理想の顧客像」を指します。「なんだか難しそう……」と感じるかもしれませんが、実は私たちが日常で無意識にやっていることと、とてもよく似ています。


Eye-level view of a classroom filled with students engaged in a marketing course

「誰でもいい」は、結局「誰でもよくない」


新しいサービスや商品を考えるとき、つい「一人でも多くの人に、年齢を問わず使ってほしい!」と思ってしまいますよね。でも、マーケティングの世界には「ターゲットを広げすぎると、誰の心にも刺さらなくなる」という鉄則があります。


例えば、あなたが友人の誕生日プレゼントを探しているシーンを想像してみてください。 店員さんに「20代の人に喜ばれるものをください」と頼んだら、山のような候補が出てきて、結局どれを選べばいいか迷ってしまいませんか?


一方で、「最近一人暮らしを始めて、料理を頑張りたいと思っている、コーヒー好きの親友のA君」へのプレゼントならどうでしょう。「おしゃれなコーヒーメーカーがいいかな」「場所を取らないキッチンタイマーも喜ぶかも」と、具体的なアイデアが次々に湧いてくるはずです。


この「具体的なA君」をあらかじめ決めておくこと。それがペルソナ設定の第一歩です。


プロフィールを「妄想」する楽しさ


ペルソナを作るときは、まるで実在する人物の履歴書を書くように、細部までイメージを膨らませます。


どんな仕事をしていて、休日は何をしている?


スマホを開いて最初に見るアプリは何?


今、どんなことに悩み、どんな瞬間に幸せを感じる?


「そこまで決める必要があるの?」と思うかもしれません。でも、その人の「生活の体温」まで想像できるようになると、不思議なことが起こります。


「この人は仕事で疲れているから、難しい説明より直感的なデザインが好きそうだな」 「SNSをよく見る人なら、この言葉選びのほうが目に留まるはずだ」


そんな風に、作り手の「迷い」が消え、届けるべきメッセージが自然と見えてくるのです。


マーケティングは「思いやり」から始まる


ペルソナとは、いわば「相手を思いやる想像力」をビジネスの形にしたものです。


難しい数式や複雑な分析ツールを使いこなすことだけがマーケティングではありません。「誰が、どんなときに、なぜ喜んでくれるのか」をたった一人分、徹底的に突き詰める。それだけで、あなたのアイデアは「誰かに必要とされるサービス」へと一歩近づきます。


「あ、そういうことか!」という小さな発見を積み重ねていけば、マーケティングはもっと身近で、もっと楽しいものになっていくはずです。


次の一歩として: まずは今日、カフェで隣に座っている人や、よく遊ぶ友人を一人思い浮かべて、「その人の今の悩みを解決するなら、どんなサービスがあったらいいかな?」と想像を膨らませてみませんか? その「妄想」こそが、立派なペルソナ設定のトレーニングになります。


次回のコラムについて: 次は、ペルソナが決まった後に考える「ベネフィット(そのサービスを使うと、その人の生活はどう変わるのか?)」について、同じようにわかりやすくお話ししましょうか?興味があれば、ぜひ楽しみにしていてくださいね。

 
 
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