「全員」に好かれようとしない勇気――マーケティングの基礎「ターゲティング」
- 1月4日
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「ターゲットを絞る」と聞くと、なんだか可能性を狭めているように感じるかもしれません。しかし、マーケティングにおいて、この絞り込みこそが成功への最大の近道なのです。

「誰でもいい」は、誰の心にも響かない
想像してみてください。あなたが誰かに手紙を書くとします。 「誰かへ。最近どうですか? 健康に気をつけてください」という手紙と、「就職活動で悩んでいるあなたへ。昨日の面接、本当にお疲れ様」という手紙。どちらが相手の心に深く届くでしょうか。
ビジネスもこれと同じです。 「すべての人に贈るシャンプー」よりも、「雨の日の湿気で髪が広がってしまう人に贈るシャンプー」の方が、悩んでいる人にとっては「これは私のための商品だ!」という強い確信に変わります。狙いを定めることは、メッセージを研ぎ澄ませることなのです。
どうやって「本命」を選ぶのか
ターゲットを選ぶとき、ただ「なんとなく」で決めるわけではありません。いくつかのチェックポイントがあります。
市場は十分な大きさか: 絞り込みすぎて、お客さんが世界に数人しかいない…となっては商売が成り立ちません。
ライバルが強すぎないか: すでに強力な王者が座っている場所は避け、自分が勝てる隙間を探します。
自分たちの強みが活かせるか: 「自分たちだからこそ、この人たちを幸せにできる」という根拠がある場所を選びます。
「選ばなかった人」を捨てるわけではない
ターゲティングでよく誤解されるのが、「選ばなかった人は切り捨てるのか?」という不安です。
実は、ターゲットを明確にすると、その周辺にいる人たちにも魅力が伝わりやすくなります。 「プロの登山家向け」のリュックが、その丈夫さゆえに「荷物が多い大学生」に流行ることもあります。大切なのは、まず「この人の悩みなら、世界で一番うまく解決できる」という中心地(コア)を定めることなのです。
マーケティングの「ヌマ」において、ターゲティングは自分の情熱を注ぐべき相手を決める、いわば「告白の準備」のようなもの。相手が決まれば、どんな言葉で、どこで出会えばいいかも自然と見えてきます。
次の一歩として: あなたが最近買ったお気に入りのアイテムを1つ手に取ってみてください。そのメーカーは、どんな人を「本命」として狙ってその商品を作ったのだと思いますか? 「きっと、こんな悩みを持つ人のために作ったんだろうな」と想像してみるだけで、ターゲティングのセンスは面白いほど磨かれていきます。


